千葉市の小学生向けワークショップ向けにVRシステムを活用

  • Integration
  • Experience Design

案件概要

千葉県千葉市が子供向けの体験イベントやワークショップをとおしてメディア芸術の振興を目的に実施している「千葉市メディア芸術振興事業」において、2023年度はDNPが3つのワークショップを開催してきました。その中の1つ「恐竜展を企画しよう」で当社の画像認識技術&VR表現技術を活用して千葉市の子供たちにメディア芸術と触れ合う機会を生み出すことができましたのでご紹介いたします。

クライアントの課題

メディア芸術の要素について
今回のワークショップは「恐竜展の企画」というテーマと設定していたが、大元の「メディア芸術の振興」という要素が若干少なかったため、もう少しデジタル要素や表現方法、ものの見かたなどを取り入れたかった。
ワークショップにおけるUXについて
恐竜展を企画する上で、卓上でペーパークラフトなどを作って展示会場を再現していたが、せっかく「恐竜」というスケールの大きな題材を扱っているがダイナミックさを生かすことが難しかった。

当社のアプローチ

VRによるダイナミックな演出
卓上の小さな模型での再現では、どうしても上から見下ろす体験となってしまうため、模型の配置情報を元にデジタル技術でバーチャルの3D空間に変換しました。また、その空間の映像をプロジェクタで大きく投影することで、恐竜のスケール感や迫力を子供たちに感じてもらうことを実現しました。
ペーパークラフトなどの展示会模型の配置状況の取得
子供たちが作ったペーパークラフトや配置した模型を活かすことで、一貫した体験を大切にしました。それにより、子供たちが「自分が作り上げたものがデジタルで表示されている」という意識を持って、展示会の見せ方や感じ方などを工夫してくれるきっかけとなりました。
配置可能なパーツの多様化
今回配置可能なパーツとして、恐竜の化石模型4種類以外に、模様違いの壁4種類、岩、木、男性、女性など多様なパーツを準備しました。パーツの種類を増やしたことで、子供たちがより自由に発想を広げ、多種多様な展示会を企画することができました。

効果・成果

自由な発想のきっかけを生み出す
VRの表示を見ながら「もっとこうしてみよう!」など新しい発想や議論が生まれることが非常に多かったです。普段の仕事でも、実際のもののかたちが見えてくると、色々意見が言いやすくなることが多いのですが、「自分がこう配置したらこう見えるようになる」という部分をサポートすることで、子供たちの考えを活性化させるきっかけとなったのは「表現技術の素晴らしさ」を活かせた事例だと思われます。
アナログUIによるおもしろさ
単純に展示会のレイアウトを考えるだけなら、ディスプレイの中で操作するだけでも実現は可能です。しかし、ペーパークラフトやアナログの模型を通して操作をしてもらうことで、直感的に楽しくパーツの配置などをしてもらうことができました。アナログやデジタルのそれぞれの良さをどのように融合させていくかが、総合的なUXの実現に必要不可欠となります。今回は画像認識という手法でアナログからデジタルへのつなぎ込みを実現することで、豊かなUXを実現することができました。
「わぁっ!」を生み出す
自分たちが組み立てた展示会がVRで表示されると、もれなく喜びの声をあげていました。これからの未来を担う子供たちにデジタル技術で感動してもらえたと言うことが今回一番の成果となりました。
これからも多くの人にたくさんの感動を生み出していけるよう、デジタル技術の活用とUX向上に努めていければと思います。

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