脳波で遊ぶ[前編]@UPPER PROJECT

2021.02.16

右上から時計回りに、椅子の上でブリッジをする人型バルーンのイラスト、パソコンの前の机に突っ伏して寝る頭に計測器を付けた人のイラスト、パソコンの前に座る頭に計測器を付けた人のイラスト、椅子の上に立つ人型バルーンのイラスト

このTech&Funでもご紹介してきましたが、弊社にはUPPER PROJECTという、普段の業務ではやったことのないような活動や技術などを使って、新しい分野に挑戦していくことを目的としたプロジェクトがあります。例えば、面白そうな技術に触れることや国内外のイベント・展示会への出展、または、ハッカソンやコンテストなどイベントの主催や参加などを行っています。
しかし昨今のこの状況下では、各種出展やハッカソン参加も難しい…ということで、今のうちに沢山小ネタを準備しておくことになりました。今回から前後編の2回に分けて、この小ネタ制作についてご紹介していきたいと思います。
今期取り組むテーマは「脳波計測」です。

テーマ&アイデア決め

ちょうど数か月前、とあるプロダクトがメンバーの一人に届きました。

2枚の写真が横に並んでいます。左から脳波計測器、計測したデータを表示したスマートフォンの画面

実はこれ、2年ほど前にクラウドファンディングで出資していた脳波や心拍を計測し、瞑想に役立てるプロダクト「Flowtime」です。(忘れた頃に届くのは海外あるあるですね)
脳波を計測することでその人の緊張や安静などの状態を読み取ることができます。
よく耳にするα波も脳波の一種で、心身ともにリラックスした状態の時に発生すると言われています。

せっかくなので、この脳波計測を活用して何かを作れないか、ということでアイデア出しを開始しました。
その中から、今回制作する予定のものが、記事の最初にも登場しているこちらです。

左上から時計回りに、家にいてパソコンの前に座り集中して仕事をする頭に計測器を付けた人のイラスト、会社の椅子の上に立つ人型バルーンのイラスト、会社の椅子の上でブリッジをする人型バルーンのイラスト、家でパソコンの前の机に突っ伏して寝る頭に計測器を付けた人のイラスト

簡単に説明すると、テレワークで働いている社員の脳波を計測し、その集中度によって、会社の自席にある分身のバルーンが動き出すといったものです。
現在、弊社でも多くの社員がテレワークで業務を行っています。オフィスは人が少なく閑散としていて、同僚と顔を合わせることが少なくなり、寂しい思いをしている人がいるとかいないとか…
そこで、遠隔でも人の存在を感じ取れるプロダクトがあれば、閑散としたオフィスも賑やかにできるのでは、という思いから今回はこちらを作ることとなりました。

実験1:バルーン制作

住宅展示場などで見かけるバルーンダンサーを参考に、バルーン作成を始めました。
ビニール袋を繋ぎ合わせ、送風機で空気を送ります。
外からの風が無いと、よく見るバルーンダンサーのように激しく動き回ることはできないようで、最低限風船が寝起きを繰り返せるように形を調整していくことになりました。

2枚の写真が横に並んでいます。左からビニールをテープでつなぎ合わせている様子、送風機で空気を送り、起き上がった人型バルーンの様子

どうにか起き上がる所まではイメージ通り再現できましたが、ビニール素材を加工してどこまで楽しい見た目のものにできるのかが今後の課題になります。

実験2:脳波計測

前述のとおり、α波はリラックスしているときに発せられる脳波の一種ですが、一つのことに集中しているときに発せられるのも特徴です。また逆に、脳が活動しているときに大きくなるのがβ波と呼ばれるものです。

脳波の種類と特長をまとめた表です。β波は心配事があったりイライラしているとき、α波は集中しているときやリラックスしているとき、Θ波はうとうとしているとき、δ波は熟睡中や脳の活動が停止しているときに発せられます。

それらの計測結果を、離れたオフィスにある分身のバルーンに送り、送風機のオンオフを制御して動き出すようにします。
しかし、上記で紹介した「Flowtime」では純粋な計測結果は抽出しづらい…ということで、他の製品を検討することになりました。

次回後編では、完成したものをご紹介する予定です。

Written by shino

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